- 海外駐在員やりたいけどどんな会社に入ればいいの?
- 海外駐在員になるにはどうすればいいの?
- 海外駐在すると出世しやすいの?
- 海外駐在員って何するの?
海外駐在員へのキャリアパスについて書いた記事です。私は若い頃からいつか海外で働きたいと考えていました。
遠回りしましたが、最終的に日系グローバル企業の海外駐在員という形で『海外で働く』を実現することができました。
また海外駐在の任期を終え日本の本社に帰任した後は、管理職に昇格しました。海外駐在経験のおかげで昇格したと言っても過言ではないです。
本題に入る前に、海外駐在員って何する人?と読者さんの中にはピンとこない人もいるかもしれませんが、心配しないでください。
この記事では、海外駐在員としてアメリカで7年間勤務した僕が、海外駐在員のミッションや海外駐在員になる為にすべきことを詳しく解説します。
- 海外駐在すると出世の可能性が高くなる
- 海外駐在したいなら日系グローバル企業で働こう
- まずは日本国内で実績を残そう
- 海外駐在する前に海外営業で仕事を覚えよう
- 会社に海外で働きたいとアピールしよう
海外赴任に興味がある人、海外駐在を経てマネジメント層への出世を狙いたいという人は是非最後までお付き合い下さい。
海外駐在員への道【海外に駐在して出世を狙おう】
海外駐在員として海外勤務すると、一般的に日本で勤務していた時よりも職位が上がります。
海外赴任することによって部下持ちのマネージャーになるわけです。
つまり本社でヒラ社員だった人が、
また海外駐在することにより語学力が磨けるだけでなく、マネジメントスキルも身に着けられます。
まさに海外駐在はビジネスパーソンの引き出しを増やし、スキルアップとキャリアアップの両方を狙える絶好の機会。
出世を狙う人にとっては良い選択肢の一つです。実際に私が現在勤めている会社における上層部の殆どが海外駐在経験。上に行きたいなら海外へ出ろというスタンスです。
デメリットもあります。
このように書くと海外駐在はメリットばかりに見えますが、当然ながら- 赴任時期・帰任時期は会社次第
- 家族帯同の場合配偶者のキャリアが中断する
- 現地の学校に通うことになる子女に負担がかかる
他にもありますが、海外駐在のデメリットはざっくり上記の通りです。
海外駐在のメリット・デメリットについて詳しく知りたい方は、過去に書いた記事を読んでみてください。下のリンクからジャンプできます。
海外駐在員とは海外で働く日本のサラリーマン
海外駐在員とは日本に本社がある会社から、海外にある現地法人や海外にある工場に送り込まれる従業員のことです。
一方海外現地法人や海外にある工場が、現地で雇用する従業員のことを現地採用又はローカル社員と言います。
【海外駐在員と現地採用】
- 海外駐在員:日本から海外現法や海外工場に送り込まれる社員
- 現地採用/ローカル社員:海外現法や海外工場が現地で雇う社員
海外駐在員は3~5年程度海外で働いた後、本社のある日本へ戻るのが一般的です。
多くの人は本社から帰任の辞令が出たら日本へ帰任しますが、中には赴任地が気にってしまい現地採用に切り替えてそのまま現地で生活する人もいます。
現地採用は海外駐在員と違い、家賃やその他の手当がつかない為、会社と交渉して給料を上乗せしてもらわないと生活が苦しくなります。
海外駐在の任期終了が見えてきて帰りたくない、現地採用に切り替えて残りたいという人は、生活費をしっかり試算してから会社と交渉した方が良いです。
アメリカの家賃について解説し記事も過去に書いていますので、興味のある方は下のリンクからどうぞ。
海外駐在員の住居事情【僕が自力でアメリカに住むのは無理ゲーです】
海外駐在員のミッションは海外にある販社や工場のマネジメント
海外駐在員は海外現地法人や海外工場のマネジメントを行うと同時に、本社と現地の間に入って調整を行います。
例えば毎月月末が近づいてくると、売上が足りないとか人件費を減らせとか、本社のエライ人達から無茶振りをされます。
ある日突然売上が爆増する訳はないし、人件費を減らせと言われて都度リストラする訳にはいきません。
従って売上を確保する為に受注残を前倒しで納品したり、出張を控えたり備品の購入を抑えたりして固定費削減に努めます。
こういった細かな調整は、現地の職員よりも日本人の方が得意ですし、本社側も駐在員の方が無理を言いやすいので。
- 売上/利益管理
- 現地法人/工場のマネジメント、トレーニング
- 現地社員の採用/解雇
- 現法の販売戦略策定
業種、職種によりミッションは異なりますが、マネジメントとして駐在する場合は概ね上記のようなイメージです。
私は日系メーカーの小さなアメリカ現地法人で、10人程度の組織をマネージしながら上記のような業務をこなしていました。
凡人サラリーマンが海外で働く方法について書いた記事もありますので、興味のある方は下のリンクからどうぞ。
【例外】母国で海外駐在員待遇をゲット!?
これは例外ですが、母国で働いているのに海外駐在員扱いされるというケースがあります。
例えば中国籍の人が日系企業の本社、つまり日本で採用され中国の現地法人へ出向するケースです。
- タイ国籍の人が日系企業の本社で採用
- タイの現地法人へ出向
- 母国で働くが本社採用なので海外駐在員扱い
上記の様なイメージで、母国で働くのに海外駐在員の給与と福利厚生が適用される為、かなりおいしいです。
外国籍の人が母国で海外駐在するケースについて詳しく解説した記事もありますので、興味のある方は下のリンクからどうぞ。
海外駐在員のキャリアパスはグローバル企業にあり
海外駐在員はグローバル企業にしか存在しません。日本国内のみでビジネスが完結してしまう会社に入ってしまうと、海外駐在員への道は閉ざされてしまいます。
出だしでつまづかないように働く会社は慎重に選びましょう。
海外駐在したいなら日系グローバル企業を選ぼう
海外駐在員になるには、海外現地法人か海外工場を保有している会社で働く必要があります。
なぜなら冒頭書いた通り日本国内でビジネスが完結してしまう会社には海外駐在など無いからです。
- 海外に工場を持つメーカー
- 海外現地法人を持つメーカー
- 海外現地法人を持つ商社
- 海外現地法人を持つ金融機関
例えば上記の様に日系グローバルメーカーや商社であれば海外現法や海外工場を保有しているので海外駐在員として働くことができます。
海外駐在したいなら外資系は避けよう
海外駐在員として海外で働きたい人は、外資系企業を避けた方が良いです。
なぜなら外資系企業は本社が日本国外にあり、日本の事務所は彼らにとって日本現地法人という扱いだからです。
- スイス本社 ⇒ 日本現法へ海外駐在:可能性有
- 日本現法 ⇒ 他の海外現法へ駐在:可能性低い
例えば本社がスイスにある企業の場合、スイス本社から各海外現法へ海外駐在員を送り込むことはあっても逆は殆どありません。
海外駐在員になりたいのであれば外資系企業ではなく日系グローバル企業をターゲットにしましょう。
海外駐在したい人向けの転職エージェントをレビューした記事も書いていますので、興味のある方は下のリンクからどうぞ。
【海外駐在する為に40代のオッサンが無謀にも転職!?】海外赴任したい人におすすめの転職エージェント3選
海外駐在員やる前に日本国内で成果を上げる
日系企業で入社していきなり海外現地法人や海外工場に赴任して、海外駐在員として働くことは殆どありません。
日本に本社がある企業の場合、入社後本社のある日本で商品や仕事、自社の組織のことを学びます。
日本国内で仕事の基礎を覚えよう
日系企業の海外駐在員として働く為には、まず日本国内で仕事の基礎を覚える必要があります。語学だけ出来てもダメです。
当たり前ですが海外に行って仕事の進め方がわからなければ、業務をこなすことは出来ません。
【海外駐在員の職種 ※メーカーの場合】
- 営業/マーケティング
- エンジニア
- 経理/財務
- 生産管理/製造技術
例えばメーカーの場合、ざっくり上記の様な職種の人が海外現法や海外工場に駐在して現場を指揮します。
日本に本社がある企業の場合、リソースが集中している日本国内でミッチリ仕事の基礎を叩き込まれます。
海外駐在員になりたい人は、まず日本国内でしっかり仕事を覚えましょう。
日本国内で各部署とのパイプを太くしよう
将来的に海外駐在員を目指す人は、日本国内で働いている間に各部署とのパイプを太くしておいた方が良いです。
自力では解決できない様々な問題が日常的に発生する なぜなら海外現法や海外工場で仕事をしていると、からです。
- 重大な訴訟問題
- ITインフラの問題
- 専門性の高い技術対応
例えば上記の様な事案が考えられます。
組織がしっかりしている大手企業であれば現地で解決できますが、組織が脆弱な中小企業なんかだと日本側を頼らざるをえません。
日本で働いている時に、各部署との関係がしっかり構築できていれば、問題が発生した時に親身になって助けてくれます。
私は日本で勤務していた時に各部署とのパイプ作りに努めていたので、海外駐在中困った時には日本サイドによく助けてもらいました。
人間は感情で動く生き物です。同僚に嫌われてしまうと困った時に助けてもらえないです。
海外赴任中は数多くのトラブルにみまわれます。上司や同僚との良好な関係を築き、海外赴任中にサポートしてもらえるようにしましょう。
海外駐在員になりたいなら日本国内で実績を上げよう
日系企業の海外駐在員になりたいのであれば、日本国内で実績を上げ会社にアピールしましょう。
海外駐在員として選ぶ傾向にあります。
企業は本社の目が届かない所にいても自己管理がしっかり出来て、業務遂行能力が高い人を海外拠点は本社から離れている上に、時差まであるのでサボろうと思えばいくらでもサボれるからです。
- 部署内業績評価3年連続部署上位
- 上司や同僚と良い関係を築く
- ミスが少なく他部署からの評判も上々
例えば上記の様な人なら本社から離れた海外現法や海外工場に出しても安心なので、海外駐在員に選ばれやすいでしょう。
海外駐在員やる前に海外営業
国内で実績を上げれば、すぐに海外駐在できるかと言うと残念ながら物事はそうスムーズには進みません。
進め方や慣習が全く異なります。 日本国内のビジネスと海外ビジネスは
従って海外駐在員をやる前に海外営業で海外ビジネスの進め方を覚える必要があります。
海外ビジネスに必要なスキルを身に着けよう
海外駐在員になりたい人は、海外ビジネスに必要なスキルや知識を身につける必要があります。
見積すら作成できないからです。
なぜなら使われる言語は基本的に英語であり、貿易実務等の知識がないと- 英語力(メール/電話/会話)
- 営業力(拡販/交渉)
- 貿易実務(インコタームズ)
- 英文契約書(NDA/取引基本契約書)
例えば少なくとも上記①~④の知識を身に着けないと、海外業務を遂行することはできません。
❶の英語は海外営業だけでなく海外駐在にも必要で、まずは読み書きだけでもできるように勉強しましょう。
❷の営業力、僕は数年間国内営業として数年間働いて営業力を磨きました。実際に現場で営業するのがスキルアップの近道でしょう。
❸貿易実務は、本を一冊購入して読むことをおすすめします。基礎知識さえあれば業務を通じて必要な知識が身に尽きます。
❹英文契約書も本を一冊購入して基礎知識を身に着け、後は実際の契約書を取り扱えば読めるようになります。
🌎これらの知識やスキルは海外営業の日常業務をこなしていけば、時間の経過とともに身に着いていくのでご心配なく。
海外営業の業務内容について詳しく解説した記事もありますので、興味のある方は下のリンクからどうぞ。
【元海外営業が解説】海外営業のキャリアパスに必要な行動は4つ
海外駐在する為に海外営業で実績を上げてアピールしよう
海外営業で業務をこなし、海外ビジネスに必要なビジネスを身につけた後は、仕事で実績を上げるのみです。
【海外駐在員になる為の4ステップ】
- 国内営業で圧倒的結果を残す
- 海外営業へ異動
- 海外営業で海外ビジネスを覚える
- 海外営業で結果を出す
上記❶~❹のステップを進めていき❹まで来た人は、実力実績共に十分です。
会社に海外駐在したいことをアピールしましょう。
上層部や管理職の人達は皆忙しいので、自分の希望をしっかりアピールしないと認知されませんので。
ただし成果を上げ自分の希望も会社に伝えたのに、海外駐在の機会が回ってこないことも現実としてあります。
- 海外駐在員の枠が埋まっている
- 海外駐在員の交代時期が数年先
- 日本国内に必要な人材で代わりがいない
海外駐在員の枠は決まっているので、空きが無ければチャンスは回ってきません。
待てるのであれば3~5年サイクルの交代時期を狙うと良いでしょう。
しかし上記❸のようにあたなが日本にどうしても必要な人材の場合は、その会社にいる限り海外駐在のチャンスがないかもしれません。
その場合は現在勤務している会社ではなく、新天地で海外駐在を目指すのも選択肢となり得るでしょう。
海外駐在員への道まとめ
この記事では海外駐在員になる為にすべき行動について解説しました。
- 海外駐在員のキャリアパスはグローバル企業にあり
- 日系グローバル企業で働く
- 外資系は避ける
- 海外駐在員の前に国内で成果を上げる
- 国内で仕事の基礎を覚える
- 国内で各部署とのパイプを太くする
- 国内で実績を上げる
- 海外駐在員やる前に海外営業
- 海外ビジネスに必要なスキルを身に着ける
- 海外営業で実績を上げてアピール
毎日普通に日本の会社で働いていると『海外で働く』なんてイメージ湧かないと思います。
会社のサポートを受けながら海外で働くことができます。
でも海外駐在すれば普通の凡人会社員が、『いつか海外で働きたい』『海外で生活してみたい』という夢をお持ちの方には、是非海外駐在を一つの選択肢として考えてもらえればと思います。
🌎日系企業においては、海外ビジネスを遂行できる人材が慢性的に不足しています。
海外駐在員として海外で働けば、日本国内では習得できないスキルが身につきビジネス戦闘力も上がります。
海外で働くことにより増えた引き出しを有効活用すれば、社内にいるライバルとの出世競争を優位に進められるでしょう。
この記事が読者さんのお役にたったらメッチャうれしいです。
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