日本の本社に在籍する外国籍の人が、彼らの母国にある海外現法へ出向する場合は、海外駐在員になるの?
外国籍の海外駐在員が母国で働くケースを記事にしました。
海外駐在員と聞くと日系企業で働く日本人が、海外の拠点に送り込まれることをイメージする人が多いと思います。
🌎ところが日系企業の本社に在籍している働く外国籍の人が、海外にある現地法人で働く場合も海外駐在員という扱いになります。
例えば中国籍の人が日本で日系企業に就職し、母国である中国の現地法人へ出向するケースです。所属は本社ですが、中国にある現法に駐在する格好となります。
- 母国で駐在は究極の海外駐在
- 外国籍の人が日本で就職
- 日本本社から母国で海外駐在
- 母国勤務なのに待遇は海外駐在員
この記事では、究極の海外駐在員である『母国で海外駐在員』について詳しく解説しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
外国籍の人が母国の現法に海外駐在する
🗺海外駐在員とは日系企業で働いている従業員が、海外の現地法人へ出向し3~5年程度、海外で勤務する人達のことを言います。
日系企業に勤務する従業員が、海外現地法人に出向し、海外で勤務する人達のこと
母国駐在は究極の海外駐在です
母国で海外駐在は究極の海外駐在です。なぜなら海外駐在員の待遇を得ながら、自分が生まれ育った国で働くことができるからです。
例えばベトナム国籍の人が日系企業の日本本社で採用され、ベトナムの海外現法に出向するケースが『母国で海外駐在』にあたります。
分かりやすい様にスライドを作りました。上の画像は、外国籍の人が大学卒業後日本の会社に就職し、数年後海外駐在員として母国の現地法人に出向するケースを示したものです。
- ベトナム国籍の人が日本の大学を卒業
- 大学卒業後そのまま日本で日系企業に就職
- 日本で数年間勤務
- その後ベトナムにある海外現法へ出向
例えばベトナム国籍の人が『究極の海外駐在員』となるケースは上記の通り。
最近は外国籍の人が日本の大学に留学し、そのまま日本の会社に就職することが珍しくないです。
実際に勤め先のオフィスでも外国籍の人が働いていますし、海外現法に海外駐在員として出向している人もいます。
待遇については次のパートで詳しく解説しますが、母国駐在員も海外駐在員として扱われ、海外駐在員の給料と手当が支給されます。『究極の海外駐在員』たるゆえんです。
母国で海外駐在員もガッツリ海外駐在員待遇
💰このパートでは『究極の海外駐在員』である母国で海外駐在員の給料や手当について詳しく解説します。
母国に駐在しているのにガッツリ駐在員待遇です
母国語を使い母国で働き母国で生活する母国海外駐在員も海外駐在員、母国で働いているにも関わらず海外駐在員の待遇を得られます。
- 家賃は会社負担
- 国内給与と海外給与がもらえる
- 日本への一時帰国?は会社負担
これはうらやましすぎます。母国で働くのに国内給与と海外給与が支給される上に家賃まで会社が負担してくれます。
海外駐在員は年に1回、又は2年に1回会社負担で日本に帰国できます。これを一時帰国といいます。
ただし母国駐在員にとっては、帰国と言って良いかどうか微妙なところです。社内規定にあるので何の問題も無く使えますし日本旅行と思えば良いですね。
自分が生まれ育った国で母国語を話ながら、海外駐在員待遇で働ける母国駐在員・・・勤め先において彼らは『究極の勝ち組』と呼ばれています。
海外駐在員の給料や待遇について詳しく解説した記事も書いていますので、興味のある方は下のリンクからどうぞ。
重要ではない海外拠点だとかなりおいしい!?
母国で働く海外駐在員の出向先である海外現法が会社にとってそれほど重要ではない拠点のの場合だと、かなりおいしいです(不謹慎)。
なぜなら重要拠点ではないので半放置状態、帰任させられることもなく、定年まで母国で海外駐在員として働ける可能性があるからです。
悪手ですね。
ただし重要拠点では無い分、先々昇進や昇格は難しいでしょう。それでも良いと割り切れる人にとっては良いですが、先々出世したい人にとっては- 半放置状態
- 昇進や昇格は難しい
- 出世したい人にはおすすめしない
母国駐在員は会社にとってもメリットあり
従業員のメリットばかり書きましたが、外国籍社員による母国海外駐在員は会社にとってもメリットがあります。
交代要員を探さなくて済むからです。
なぜなら母国で働いてもらうのでビザサポートしなくて良いし、そのまま働いてくれれば- ビザサポートをしなくて良い
- 駐在員の交代要員を探さなくて済む
- そもそも現地人なので人脈を構築しやすい
中小企業はおろか、大企業でも海外で働きたいという人材を採用するのに相当苦労します。海外で働きたいという日本人は結構少ないですから。
従って傍から見たらイレギュラーな母国駐在員も、日系企業にとっては貴重な戦力です。なんなら非重要拠点でずっと駐在してほしいと考える企業もあります。
意外と会社にとってのメリットが大きいです。
ビザサポートしなくて良いのでコストを抑えられますし、現地人でしか取れないような情報も入手してくるので
母国で海外駐在員のデメリット
究極の海外駐在員である母国海外駐在員、メリットばかり挙げましたが、本人にとっても会社にとってもデメリットがあります。
- 現地職員との待遇差が大きいので妬まれる
- 現地の業者と癒着してしまう可能性がある
- 現地採用に切り替えられてしまうことがある
母国駐在員のデメリットは上記が考えられます。これらは僕が勤めていた会社でも実際にあった事案です。
❶現地採用と駐在員の待遇差が大きくなってしまい、社員間の人間関係が悪くなってしまうことがあります。同じ国籍なのに駐在員という理由で特別待遇だとやはり妬まれます。
❷母国駐在という強み活かし、外注先や仕入れ先と関係を強い関係を築いてくれるまでは良いのですが、ズブズブな関係になり良からぬことをやらかしたり・・・。
❸本社上層部から母国で駐在はおかしいと指摘が入り、現地採用に切り替えられたケースがありました。交渉して待遇は色付けされましたが駐在員待遇からはほど遠く・・・。
会社にとって一番怖いのが不正です。本社の目が届きにくい拠点だと諸々発生してしまいます。モラルのある人を母国駐在員を送るほかないですね。
中には会社に家賃補助を多目に請求、家賃補助を貯め込んで家を買ったというツワモノもいました。バレて処分されていましたけど・・・。
外国籍の人が母国で海外駐在員まとめ
この記事では外国籍の人が母国で海外駐在員として働くケースについて解説しました。
- 母国で駐在は究極の海外駐在
- 外国籍の人が日本で就職
- 日本の本社から母国の海外現法へ出向
- 母国で海外駐在員の待遇
- 母国駐在なのに駐在員待遇適用
- 重要拠点で無ければ長期駐在に
- ビザサポート不要等会社にメリットも
勤め先には実際に母国で海外駐在している人達がいますが、彼らのことを良く思っていない社員も多数います。
💰母国で働いていながら海外駐在員の待遇が適用されているので、現地採用に切り替えるべきだと考える人が一定数いるのです。
しかし母国海外駐在員は会社の業務命令で母国にある海外現法へ出向しています。矛先を向けるべきは会社です。
母国海外駐在員は流暢な日本語と母国後を駆使して、日本と海外現法の橋渡し役を一生懸命やってくれています。
不正を働く人も中にはいますが、大半は会社に貢献してくれているので彼らには感謝すべきでしょう。文句を言うなら代わりが勤められるようになってから言うべきですね。
この記事を読んでくれた外国籍で日系企業に勤務されている方は、母国で海外駐在という道も選択肢として検討してみても良いかもしれませんね。
海外駐在員が得られる家賃会社負担と給与以外にもらえる手当の破壊力は大きく、贅沢しなければお金を貯めることができますよ。
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