- 出張者アテンドってどんなことするの?
- 出張者アテンドって大変なの?
- 出張者アテンドのメリット・デメリットは何?
アメリカ駐在していた頃の経験を基に、出張者アテンドの記事を書きました。海外駐在員のミッションの中で、最も面倒くさいものの一つが出張者アテンドです。
現役海外駐在員、海外駐在員経験者であれば、殆どの人が同意してくれるでしょう。コロナ禍中は日本から出張者が来ませんでした。
しかしコロナ禍も終わり、海外出張も増えてきました。海外駐在員による出張者アテンドの機会も多くなっています。
- 出張者アテンドはエライさんと仲良くなるチャンス
- 役員など幹部との距離が近くなる
- 週末がオモテナシでつぶれることもしばしば
- 駐在員が空港 – ホテル間の送迎や食事の手配をする
出張者アテンドは海外駐在員の負担が増えるだけなので、基本誰もが嫌がるミッションです。経験者の僕が詳しく解説しますので是非最後までお付き合いください。
海外駐在員の出張者アテンドとは?
もう少し具体的に解説すると、空港ーホテル間の送迎や食事の手配など、出張者が滞在している間出張者の手足となることを指します。
- 空港 – ホテル間の送り迎え
- 昼食や夕食の選定と予約
- 場合によってはゴルフなどエンタメの手配も
日本から海外へ来られる出張者は、足(車)が無いですし、現地語も喋れないので海外駐在員が、通訳兼ドライバーの大役を仰せつかる訳です。
勤め先は小さな組織でボッチ駐在員なので、ただでさえ忙しい中出張者に来られると、余計な仕事が増えて忙殺されます。
このように解説するとデメリットしかないように思えますが、実は出張者アテンドにもメリットがあります。次のパートで解説します。
出張者アテンドは偉い人と仲良くなるチャンスです
海外駐在員の仕事を増やすイベントである出張者アテンドですが、普段関わることが少ないエライさん達と仲良くなるチャンスでもあります。
なぜなら海外駐在員が働く海外現地法人には、社長や役員など偉い人が出張で来られることが多いからです。
普通に日本でヒラ社員として働いていたら、そう頻繁にエライさんと絡むことはないですからね。
実際私がアメリカ駐在していた頃、頻度こそ年1回程度でしたが、取締役や社長が現地法人に出張で来られてアテンドしていました。
海外駐在員による出張者アテンドはしんどい
海外駐在員による出張者アテンドは、想像よりはるかにしんどいです。
なぜなら通常業務の合間を縫って幹部との打ち合わせに使う資料を作成したり、食事などの手配をしたりと仕事が増えるからです。
さらに日本から来られる出張者の滞在が週末にかかったりすると、ラスベガスに行きたいと言われることもあるので、週末までエライさんにお付き合いすることになります。
敢えて週末に狙いを定めて早目に来たり、仕事を終えてから週末現地で遊んで帰路につく人もいます。
- 幹部向け報告資料の作成
- 空港やホテルへの送迎
- 食事の場所選定と店の予約
会議資料の作成
本社から出張者が来られる場合、勤め先の海外駐在員は偉い人達との打ち合わせの為に、凝った資料を用意する必要があります。
なぜなら勤め先の海外駐在員は、過去半年間~1年間の事業報告と今後の活動について報告を求められるからです。
日常業務の合間を縫って、過去半年間の売上や利益のデータを集計したり、既存顧客や新規顧客の状況をまとめます。
詰められるので、結構しっかり作成するのですが、繁忙期と被ることも多くかなり消耗します。
中途半端な資料作ると【エライさんに見せる資料】
- 過去半年間の売上や利益の推移
- 需要案件やプロジェクトの進捗
- 中長期の計画
私の場合、繁忙期と出張者アテンドが被ることが多々ありました。ワザとでは無いでしょうけど、もう少しこちらの状況も配慮してほしかったです・・・。
空港やホテルへの送迎
🚙出張者アテンドは大変なんだから、Uberやらタクシー使ってくれよと言いたいところですが、そういうわけにはいきません。
早目に空港に行き幹部が出てくるのを待ちます。送迎サービスを頼ってはいけません。必ず海外駐在員がお迎えに上がるのです。
タクシーなどの送迎サービスだと言葉の壁があるし、海外慣れしていない人だと自力でタクシーで移動するのは難しいでしょう。
コストがかかりまくっている海外駐在員がエライさんの送迎をするなど非効率極まりないですが、もうこれはこういうもんだと割り切るしかないですね。
【エライさんの送迎】
- 必ず海外駐在員が空港にお迎えにあがる
- タクシーなどの送迎サービスに頼らない
- 移動中にエライさんから裏話が聞けることも
ただ悪いことばかりではないです。海外出張中はエライさんも羽を伸ばすので、移動中に普段聞けない裏話が聞けたりします。
実際私も海外出張中のエライさんから、多くの『本社では言えない話』を聞かせてもらいました。ああ、役員同士ってマジで仲悪いんだなぁ・・・と。
食事の場所選定とお店の予約
海外駐在員による出張者アテンドの中で最も重要なミッションの一つ、それが食事の場所選定とお店の予約です。
🍔折角外国に来られたのだから現地メシを・・・これはダメです、ゼッタイ後で文句を言われます。
若者ならともかく、長旅と時差ボケでお疲れの出張者(偉い人達)に、油ギッシュなものを食べさせる訳にはいきません。
私が駐在していたエリアは日系レストランが充実していたので、昼は蕎麦、夜は落ち着いた雰囲気の居酒屋を予約していました。
- 疲れを考慮し胃に優しいものを選ぶ
- あれば日系レストランや居酒屋
- 無ければ魚や野菜系
- ステーキなど重いのものは嫌がられた
余談ですが、居酒屋での注文から焼酎のお湯割り作りまで出張者アテンド業務です。そしてもちろんお支払いは海外現地法人の経費で処理します。
会社の幹部を安い店に連れて行くわけにはいかないので、結構金額が張るお店に行っていました。まあ私が自腹を切る訳ではないので別に良いんですけど。
エライさんが出張に来られる月はPL上の経費が増えるので、上司からツッコミが入るかとビクビクしていました。ただそこは聖域だったのか大丈夫でした。
まあ役員以上の人が海外出張していることは、本社も知っていたでしょうからさすがにそこはツッコミ入れないですよね。
欧米は不人気で出張者アテンドの頻度は少ない【当社比】
勤め先の場合、出張先として欧米は不人気で出張者アテンドの頻度は少ないです。一方でアジアは、しょっちゅう誰かしら来ているようで大変だと聞いています。
なぜならアジアの現地職員は日本語を話せる人が多いし、食事もおいしいからです。また夜のエンターテイメントも充実していますので。
日本から欧米へは距離がある為フライトが長くなる
欧米はなんと言っても日本から遠く離れていて、長時間のフライトが避けられず、時差ボケのオマケまでついてきます。
欧米への出張は若くないエライさんにとって、身体への負担が重い為どうしても足が遠のいてしまうようです。
そう、勤め先における欧米の駐在員は日本との距離と時差のおかげで、出張者アテンドという海外駐在員にとって気の重いミッションから解放されているのです。
🛫その反面中国や東南アジアには、幹部がしょっちゅう出張に行っておられます。欧米と比べて距離が近いし、同じアジア人ということで安心感があるのでしょう。
アジアの駐在員は、朝から晩までエライサンに振り回されてヒーヒー言っています。夜中まで飲み歩いたり、週末もゴルフに付き合ったりとかわいそうです。
- 欧米は日本から遠いので幹部に不人気
- アジアは近くて親近感があるので出張回数多目
- アメリカ出張の場合夜は一次会で終了
🍷
私が駐在していたアメリカの場合夜は晩御飯食べて終了、2次会なんかが無くてある意味楽でした。
日本人向けのクラブみたいなのも無いですし、夜エライさん連れまわしてトラブルに巻き込まれるとマズいので。夜のアメリカは怖いですからね。
海外駐在員による出張者アテンドまとめ
今回の記事では、海外駐在員による出張者アテンドについて解説しました。
- 出張者アテンドは偉い人と仲良くなるチャンス
- 役員などのエライさんとの距離が近くなる
- エライさんから裏話が聞ける
- 海外駐在員による出張者アテンドはしんどい
- 会議資料の作成
- 空港-ホテルの送迎
- 食事の手配
- 週末もオモテナシでつぶれることがある
- 欧米は出張者に不人気
- 日本から遠くてフライト長い
- 時差ぼけツライ
🌎海外駐在員は、ローカルスタッフと一緒にバリバリ仕事して、海外のお客さんとゴリゴリ交渉している・・・こんなイメージをお持ちの方も多いでしょう。
しかし今回の記事で紹介した出張者アテンドのように、海外駐在員の仕事内容は泥臭いことが多いのが実態です。
贅沢ができることも付け加えておきます、
とは言え大きな家に住めたり、給料が増えたりと、日本にいたら出来ないささやかな将来海外駐在員として働きたい人、これから海外駐在員として働く人は、出張者アテンドをうまく利用して出世してもらえればと思います。
この記事が読者さんのお役に立ったらメッチャうれしいです。
【人気記事】【海外駐在後に40代のオッサンが無謀にも転職!?】海外求人に強いおすすめの転職エージェント3選
【人気記事】【英語が苦手なのに海外駐在することになった!?】そんな人にはネイティブキャンプがおすすめです