- サラリーマンが海外で働くベストな方法は?
- 海外で働くのに必要な就労ビザ等の手続きはどうすれば良い?
- 海外駐在と現地採用の違いは何なの?
海外で働きたいサラリーマン向けに書いた記事です。普通の会社員であれば海外で働くと聞いてもなかなかイメージ湧かない人が多いと思います。
日本語が通じない異国の地で働く方法なんて思いつかないという方もいるでしょう。しかし普通の人でも海外で働く方法があります。それが海外駐在です。
日本人が海外で働く方法は大きく分けて2つあります。一つが日系企業の海外駐在員として働く、もう一つは海外の企業でローカル職員として働くというものです。
【サラリーマンが海外で働く方法】
- 日系企業の海外駐在員として働く
- 海外現地企業のローカル職員として働く
上記2つの方法いずれもメリット・デメリットがあります。ただ就労ビザや言葉の壁を考えると現地採用はハードルが高いです。凡人には海外駐在が現実的です。
- 海外駐在員として海外勤務するのが現実的
- 海外の現地職員として海外勤務する方法もある
- 海外駐在すると給料が増えるのがメリット
- 家族に負担がかかるのが海外駐在のデメリット
この記事では、日本のサラリーマンが海外で働く方法、海外駐在するメリット・デメリットについて詳しく解説します。
🌎いつか海外勤務してみたい、海外生活に興味があるという方は、是非最後までお付き合いください。
サラリーマンが海外で働く方法
海外で働くと聞く何となくハードル高そうな気がしませんか?はい、自力で海外移住し海外で働こうとすると、メッチャハードル高いです。
まず就労ビザを自力で取得する必要がありますし、海外移住から現地での生活をスタートさせるのに相当なお金と労力がかかるからです。
しかし海外駐在であれば、会社のサポートを受けられるので、凡人サラリーマンでも比較的容易に海外で働くことができます。
凡人サラリーマンこそ海外駐在です
🌎凡人サラリーマンが海外で働く最適な方法、それが『海外駐在』です。
就労ビザの手配、引っ越し、航空券の手配等々、これらを自力でやるとなると想像以上にお金がかかる上あっという間に時間が過ぎていきます。
しかし会社都合で『海外へ転勤』する海外駐在の場合、これら煩雑な手続きのサポートを会社から受けられ、費用は全て会社が負担してくれます。
【海外駐在員が会社から受けるサポート】
- 就労ビザの手配
- 引越しや航空券の手配と費用負担
- 出国から現地着任まで会社がサポート
会社によって程度の差はあれ、出国から現地着任まで本社人事部門と現地法人の駐在員やスタッフが手伝ってくれます。
特別な才能が無い凡人サラリーマンでも、リスクを抑えながら海外で働くことができます。
自力で全て面倒をみなきゃいけない現地採用と違い、海外駐在であれば
海外で働くサラリーマンの種類は大きく分けて2つ
🌎海外で働くサラリーマンには大きく分けて2種類あり、一つが海外駐在員、もう一つが現地採用(現地就職)です。
このパートでは、海外で働くサラリーマンの種類について詳しく解説します。
海外駐在員として働く
海外駐在員とは日本に本社がある企業で働く従業員が、会社都合で海外にある現地法人に出向し海外現地法人や海外工場で働く人達のことです。
海外駐在員の所属は日本の本社であり、日本の本社から海外現法へ送り込まれる人達が海外駐在員です。
会社から手厚いサポートが受けられます。
会社都合で言葉も文化も異なる海の向こうにある職場へ転勤させられるということもあり、数多くの手当等- 家賃補助
- 海外給与と国内給与
- 就労ビザの申請
- 通勤用の自動車
- 医療補助(タダに近い)
- 一時帰国の旅費
- 現地子女教育費補助
海外駐在員の場合、引っ越しや渡航にかかる費用からビザ申請の費用まで会社が負担してくれます。海外現地就職との大きな違いがこの部分であり、海外駐在の大きなメリットです。
解雇が有り得るアメリカでも余程のことが無い限りクビになりません。
また日本の本社所属で出向という形をとるので、例えば- 海外引越し、渡航、ビザ申請にかかる必要は会社負担
- 海外駐在員は解雇が有り得る海外でもクビにならない
もらえる給料が増え、家賃は会社に払ってもらい、クビになるリスクが極めて低い海外駐在員は、海外で働きたい凡人会社員にとって理想のシステムです。
待遇がソコソコ良いのにクビにはならない・・・海外駐在員がSNSなどで叩かれやすいのは、立場が守られているということが関係しているのでしょう。
現地採用・現地就職
現地採用とは日系企業の海外現地法人で、ローカルスタッフとして雇用される人達のことをいいます。
日系企業の海外現地法人に直接雇用される形です。
海外駐在員の様に日本の本社所属ではなく、また海外の企業に雇用されることを、現地就職といいます。例えばアメリカでアメリカの会社に就職する場合が現地就職にあたります。
- 現地採用・・・日系企業現地スタッフ
- 現地就職・・・日系以外の現地スタッフ
手当がない為給料が安いと詰みます。
現採・現地就職は、会社によってはビザや永住権サポートを受けられることがありますが、海外駐在員と違って特に海外の現地企業で日本人での強みが活かせない現地就職の場合、専門性の高いスキルがないと仕事にあり付けません。
現地で生きていくだけの語学力がある人、どの世界でも生きていけるだけの専門的なスキルがある人以外は現地就職しない方が無難です。
サラリーマンが海外で働くと給料が増える
このパートでは日本の凡人サラリーマンが、海外で働くどのようなメリットがあるのかについて詳しく解説します。
もらえる給料が増える
💰サラリーマンが海外駐在員として働く最も分かりやすいメリットが、『もらえる給料が増える』ことでしょう。
海外駐在員は国内給与と呼ばれる給料と、海外給与と呼ばれる2種類の給与が支給されます。
- 国内給与・・・日本円で支給
- 海外給与・・・現地通貨で支給
💴両方足すと日本勤務時給料の2倍に・・・とまではいきませんが、1.5~1.8倍程度に給料は増えます。
もちろん勤める会社によって上下しますし、赴任する国の物価によっても手残りは変わってきます。
例えば欧米は物価が高いので、給料が増えてもその分出ていくお金も多くなります。私もアメリカ駐在中はあまりお金が貯まりませんでした。
ただし海外で働くサラリーマン(海外駐在員)は、日本で勤務している時と比べて稼ぐ給料が増えるのは間違いないです。
語学力が向上する(はず)
サラリーマンが海外赴任すると、仕事と生活で英語を使うことになり、必然的に語学力が向上する(はず)です。
『はず』とつけたのは語学力の向上には、環境と本人の語学に対する意識によって結果が大きく変わってくるからです。
現地語を話す必要がない環境であれば語学力向上は難しいでしょう。
例えば海外赴任先の職場や住居に日本人駐在員がたくさんいて、また英語や中国語など汎用性の高い言語であれば、語学を磨くメリットはありますが赴任国だけでしか使えない言語だと勉強は続かないです。
- 語学力向上は赴任国や環境による
- 職場に駐在員が多いと語学力が向上しない
- 汎用性の低い言語だとあまりメリットがない
とはいえせっかく海外で働いているのだから、日本語以外の言語を習得してキャリアアップを狙ってみるべきです。海外駐在は語学を伸ばす貴重な機会です。
転職に有利
海外で働いた経験のあるサラリーマンは、海外勤務経験の無い人と比べて転職活動を有利に進められます。
業界にもよるでしょうが、多くの日系企業は海外でビジネスを拡大できる人材を求めているからです。
- 英語や中国語が堪能
- 海外勤務経験がある
- 海外ビジネスを推進できる
- 海外で事業を立ち上げた経験がある
海外駐在中に語学力を磨き、海外でビジネスを拡大した等の実績があれば、企業から良いオファーがもらえます。
当然ながら海外人材には、高い語学力と海外ビジネス推進力が求められます。ただ海外赴任して何の実績も残さず戻ってきた人は対象外ですよ。
私は海外駐在を経験したおかげで、40代にも関わらず日系中小企業から日系大手企業に転職することができました。
海外駐在後の転職活動や海外求人に強い転職エージェントについて解説した記事も書いていますので、興味のある方は下のリンクからどうぞ。
【海外駐在後に40代のオッサンが無謀にも転職!?】海外求人に強いおすすめの転職エージェント3選
サラリーマンが海外で働くデメリットは帯同家族の負担
サラリーマンによる海外勤務、メリットがあればデメリットもあります。このパートでは海外で働くサラリーマンのデメリットを解説します。
海外駐在は家族に負担がかかる
サラリーマンが会社都合で海外で働くことになった場合、最も負担をかけてしまうのが家族でしょう。
帯同する配偶者、帯同する子女の生活がガラっと変わってしまうからです。
- 生活で使う言語は現地語
- 学校でも現地語
言葉が通じない、日本では当たり前のことが海外では当たり前ではなくなるので、家族への負担は相当重いです。
現地の生活に慣れるまでは精神的に相当しんどい状態が続くので、大きなデメリットといえます。
慣れない海外での暮らしを快適にする為には、海外駐在員本人が帯同する配偶者とお子さんのケアをしっかりしてあげられるかどうにかかっています。
時差など関係なしに本社から会議を放り込まれたりと、海外駐在員は仕事がメチャクチャ忙しいのですが、どれだけ忙しくても家族のケアをお忘れなく。
海外駐在は帯同する配偶者のキャリアを台無しにする
海外駐在は、帯同する配偶者のキャリアを台無しにしてしまうデメリットがあります。
例えば共働き夫婦で、夫か妻のどちらかに海外赴任の辞令が出たとします。この場合帯同する配偶者は、勤め先を退職するか休職する必要があります。
【海外駐在における配偶者にとってのデメリット】
- 海外赴任に帯同する配偶者は退職するか休職する
- 原則海外赴任中配偶者は働けない
- 帯同する配偶者のキャリアに悪影響を及ぼす可能性がある
海外駐在に帯同する配偶者は、海外に滞在している間、原則就労できないです。海外駐在中はキャリアに悪影響が出るだけでなくダブルインカムも失います。
自己投資して帰国後に備えるといったところでしょうか。実際復帰に備えて語学を磨く帯同配偶者の方もいらっしゃいます。
対策としては海外滞在中、語学の勉強などにいずれにしても海外駐在中に帯同する配偶者のキャリアに穴が空くのは、大きなデメリットといえるでしょう。
海外赴任先から帰りたくなくなる
住めば都とは良く言ったもので、長い期間海外駐在していると日本へ帰りたくなくなってきます。なぜなら海外暮らしの方が快適に感じるからです。
日本と比べて海外の方が働きやすいし、何かと海外の方がゆるいので一旦海外のシステムに体が慣れてしまうと離れるのがおっくうになります。
- 日本と比べて海外の方が時間にゆるい
- 海外は日本ほど精度を求められない
🗾しかし海外駐在員にいずれ訪れる『帰任』、帰任の辞令が出ると日本へ戻らなければなりません。
海外生活に慣れて快適に感じるようになったと思ったら帰任の辞令が出るのはなんとも皮肉なもんです。
海外駐在員は、大体3~5年で帰任となるケースが多いです。
本社から帰任の辞令が出ても、赴任地が気に入ってしまい日本へ帰りたくないという駐在員もけっこういます。中には現地採用に切り替えたり、現地就職する人もいます。
帰任後にポジションがない
海外で3~5年程度働き、語学力も向上、結果も残したので、帰任後は2階級特進してバラ色の会社員人生を・・・これはタイミング次第です。
海外現地法人で社長を務めた人が本社でヒラ社員になることだってあります。
帰任するタイミングでポジションが全て埋まっていると、私の経験則では帰任者は先々の人事編成で管理職ポジションに就くことが多いのですが、帰任後にしばらくヒラ社員として勤務している人は結構います。
海外現地法人で責任の重いポジションに就いていた人にとって、これは降格されたような感覚になり結構凹みます。
海外駐在から帰任後に転職する人が多いのは、日本側のポジションに空きがないことも要因の一つといえるでしょう。
【注意】海外で働きたいなら外資系はやめとけ
🌎私は若い頃、漠然といつか『海外で働きたい』と考えていました。
しかし肝心な『海外で働くためにはどうすれば良いか?』をろくすっぽ調べなかった為、ずいぶん遠回りをしてしまいました。
どういった会社に入れば海外で働くチャンスが得られるのかすら知りませんでした。 当時の私は本当に無知で、
- 就労ビザって何?
- 海外駐在員って何?
- 外資系企業って何?
当時の私は上記の様な感じで、とりあえず『海外に行けば何とかなるかも』程度に軽く考えていました。
『いつか海外駐在したい』という読者の方は、私の様に遠回りしないよう気を付けてください。
海外駐在したいのに外資系企業で働く
🛫私は20代頃、派遣社員としてフォワーダーで働いていました。
海外で働きたいと考えていましたが、私は派遣社員だし、周りの同僚は海外転勤している気配もなかったので外資系企業に転職を決意しました。
🌎無知だった私は外国資本の会社で働けば、ワンチャン海外で働く機会があるのではないかと考えたのです。今でいう情報弱者です。
全員日本人で海外出張すらない
言うまでもなく外資系企業の本社は海外にあります。そして日本に住んでいる日本人は、外資系企業の日本にある現地法人で働きます。
当時私が働いていた外資系企業はの状況は下記の通りです。
- 欧州資本のメーカー
- 従業員は幹部を含め全員日本人
- 海外本社等への海外出張すらない
こんな感じで、外資系といっても中身はほぼ日本の会社でした。また海外に本社があるのに、幹部が海外出張に行くのは年に1回程度でした。
🌎海外との接点を求めて外資系企業に入ったのに、『海外』を肌で感じることはほぼなかったです。
勤めた外資系企業に海外駐在はなかった
ワンチャン海外駐在の希望を胸に飛び込んだ外資系企業。残念ながら、(私が勤めていた)外資系企業に海外駐在のチャンスはありませんでした。
外資系企業 なぜならにとって日本法人は一拠点にすぎないからです。外資系企業が海外本社から、(日本人から見て)外国人を日本法人に送り込むことはあります。
しかし逆はレアで外資系企業から海外駐在のチャンスは日系企業ほど多くはないでしょう。
5年間程度外資系企業にお世話になったのですが、やはり『海外で働く』を諦めることができず僕は再度転職を決意しました。
海外赴任に向けてガマンし黙々と働く日々
🌎外資系企業で海外駐在はおろか海外出張にすら行く機会に恵まれなかった私は、外資系企業を辞め日系グローバル企業に転職しました。
仕事を覚えるという意味で、まずは国内営業所に配属されました。1年が経ち、3年が経ち、5年が経過・・・いつまで経っても海外勤務のお呼びはかかりません。
会社なんてこんなもんです。会社は僕の海外勤務志望を認識しているだろう、いつかお呼びがかかるだろうと考えていた私がバカでした。
会社が大勢いる全社員の希望を認識していると思ったら大間違い。待っていても何も起こらないし変わらない、自己主張したり自分の希望を会社に伝えるべきです。
いつか声がかかるだろうから今は我慢して黙々と働こうなんて思ってはダメです。海外駐在したいなら海外志向をアピールし自己主張すべきです。
サラリーマンが海外で働く方法まとめ
この記事ではサラリーマンが海外で働く方法について解説しました。
- 海外で働くサラリーマンの種類
- 海外駐在員
- 現地採用
- 現地就職
- 海外で働くサラリーマンのメリット
- 給料が増える
- 語学力が向上する
- 転職に有利
- 海外で働くサラリーマンのデメリット
- 家族に負担がかかる
- 配偶者のキャリアを台無しにする
- 帰りたくなくなる
- 帰任後ポジションがない
- 海外で働きたいなら外資系はやめとけ
- 海外駐在したいなら日系企業に就職
- 海外駐在したいなら海外志向をアピールすべし
漠然と海外生活に憧れを抱く人は多いと思います。私もその一人でしたが、留学するお金と学力がなかったので実行しませんでした。
でもある時、サラリーマンとして海外へ『転勤』すれば給料をもらいながら海外で生活できることに気付きました。
それから私は海外赴任を目指し日系グローバル企業に転職、国内営業、海外営業を経て海外駐在することができました。
デメリットも多々あるとは言え、海外生活は人生を豊かにし一生忘れることのない経験ができるメリットもあります。
凡人サラリーマンが、低リスクで給料を多めにもらいながら海外生活ができる海外駐在、多くの皆さんに知ってもらえると幸いです。
この記事が読者さんのお役に立ったらメッチャうれしいです。
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